コラム
Column
2025.02.06
社員寮や住み込みはやめとけ?寮生活に向いていない人の特徴とは
就職や転職を考えられている方で、一度は「寮」や「社宅」を提供してくれる会社の募集を見たことがありますでしょうか。
今回そんな寮や社宅付きのお仕事に応募するか悩んでいる方に向けて、寮生活がどんなものなのか。
人によってはプライベートがないと言う人や人間関係に悩むからやめておくべきだという意見もあると思いますが、今回は実際に働いてみた経験談を元に寮生活が向いていない人の特徴について解説していきます。
また、職種や企業によって寮や社宅の条件が異なっているので、この記事を見て、あなたが寮生活に向いているのか、自分に向いている条件があるのかを判断して応募することで、失敗を防ぐことが一番の目的です。
社員寮や住み込み経験者でやめとけと言う人の割合
実際に社員寮や住み込みで働く人50人にアンケートを取り、実体験やおすすめできるかやめとくべきなのか、これから住み込みで働く人に向けてのアドバイスなどを回答してもらいました。
その中で社員寮や住み込みはおすすめなのかやめとくべきなのかという結果は以下の通りになります。
社員寮や住み込みで働いた経験がある人のアンケート結果を見ると、58%の人はおすすめという結果になりました。
しかし、圧倒的にどちらかに偏っているという結果ではなかったので、人によっておすすめかやめとくべきなのかは変わってきそうです。
社員寮や住み込みがおすすめされる理由
社員寮や住み込み経験者のアンケートの結果はおすすめできるという結果になりましたが、次に社員寮や住み込みで働くことがなぜおすすめの人が多いのか解説していきます。
まずはアンケートの結果、主に以下の理由でおすすめができるということがわかりました。
- お金を貯めることができる
- 快適に暮らすことができる
- 人との接点を持つことができる
上記のグラフはアンケートを元に作成したものですが、見てみると圧倒的にお金の節約・貯金目的の人が多かったです。
では社員寮や住み込みがおすすめだという理由について具体的にどんなメリットがあるのか詳しく解説していきます。
お金を貯めることができる
正直、住み込みや寮生活での一番のメリットはお金を貯めることができることです。
なぜなら、生活費として多くの割合を占める「家賃・光熱費」を安く済ませることができるからです。
募集している会社によって条件は異なりますが、家賃・光熱費の何割かを負担してくれる所から家賃・光熱費は無料で提供してくれる会社もあります。
多くの人は家賃が数千~3万円程度とのことで、私自身も住み込みで働いた経験があるのですが、その時は家賃・光熱費込みで自己負担額は1500円でした。
他にも家電などの共用で使っている物は買う必要もないので、寮生活を始めるのにお金も掛からないことも大きな特徴です。
そう考えると自分で使える金額はかなり増えてくるし、期限を決めて貯金をする目的にする人も多いようです。
快適に暮らすことができる
次に寮や住み込みで働くと職場近くの物件に住むことになるので、通勤や退勤の時間が減ることが大きな特徴です。
普段、職場まで行くのに30分程度、遠くの人の場合1時間程度かかる人もいますが、住み込みで働くと10分も掛からない程度で職場まで行けることが多いのが特徴です。
実際、私が経験した住み込みの仕事では隣の建物が職場だったので、通勤時間はほとんどありませんでした。
人との接点を持つことができる
寮や社宅での生活は同じ物件に同じ会社の人が住んでいるということになります。
なので、同僚や先輩とコミュニケーションを取ることも増えてきます。
プライベート面でもコミュニケーションを取るというと大変だ、と思う人も多いと思います。
ですが、コミュニケーションを頻繁に取ることで、仕事中に連携が取りやすくなったり、仕事面やプライベート面で情報交換ができる知人が増えたという人もいるくらいです。
また
「気が合う仲間が出来た」
「今でも連絡を取り合う友達ができた」
などの意見もあり、日々の生活の中で良好な人間関係の構築ができれば、普通の人よりも人脈もどんどん広がっていきます。
社員寮や住み込みがやめとけと言われる理由
次に、社員寮や住み込みに関するアンケートでは約4割の人がやめとけと回答した理由について詳しく解説していきます。
おすすめしない回答の主な理由は以下の通りでした。
- 最低限の部屋がストレス
- 人付き合いがストレス
- 周りには娯楽がない
アンケートを元に作成したグラフでは「人付き合い・プライバシーがない」ことが多く、寮によっては人と人との距離感が近いことが想像できます。
それでは社員寮や住み込みはやめとけと回答されたそれぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
最低限の部屋がストレス
会社や寮によってはコスト削減で最低限の生活スペースで暮らすこともあるそうです。
寮や社宅には相部屋や1人部屋など複数のタイプがあり、相部屋とは1つの部屋に複数人で生活する居住形式で、生活のほとんどを会社の人と過ごすことになります。
もし相部屋だった場合、寮の中で自分1人のプライベートな空間を作ることは非常に難しいことも特徴です。
1人部屋の場合、自室はあるが、お風呂やトイレなどは共有で使用しているような居住形式のことで、共有で使っている場所の掃除が行き届いていない・汚いということもストレスの原因になっています。
いくら家賃が安く済むからといって部屋の狭さや汚さを軽く見てはいけないということですね。
しかし、寮の中にはマンションタイプもあり、外に出なければ一人暮らしとほとんど変わらない環境で生活している人もいるので、もし可能であれば応募する前に間取りの確認や下見を行ったほうが良いというアドバイスもありました。
住み込みで生活する上で重要な部分なので、インターネットで検索したり、採用担当者に確認してみましょう。
人付き合いがストレス
次におすすめできない理由として圧倒的に多かった「人付き合い」についてです。
休みの日や仕事が終わったあとでも必ず会社の人と顔を合わせることになるので、気が抜けない人も多いです。
寮では距離感が近いため、休日などに寮内での飲み会や一緒に出かけるお誘いなどもあり、断りずらい人も多いようです。
また、相部屋の場合は「先輩と同じ部屋のため、寝るときですら気が抜けないのがストレス」「仕事でもないのに上司の話に付き合うのが耐えられない」など新人やコミュニケーションが苦手な人にはつらい環境であることもわかります。
「貯金のため」と人間関係を我慢している人もいますが、ある程度のコミュニケーション能力があればトラブルになることはないでしょう。
アンケートでは「仲良くなりすぎず、ある程度の距離感が大事」というアドバイスもありました。
周りには娯楽がない
住み込みの仕事の場合、職場の近くに住んでいるという特徴がありますが、職種によっては山奥、地方などで周りに娯楽施設がない可能性があります。
娯楽施設がないと休みの日にリフレッシュやストレス発散ができないという人もいます。
寮の中で休みを満喫できる趣味(ゲームなど)があればさほど問題はないですが、寮内では同僚や先輩もいるので、なかなかリフレッシュするのは難しいと思います。
ちなみに職場が山奥や地方になる場合が多い職種は以下の通りです。
- 工場勤務
- ホテルや旅館
- 介護施設関係
こういった職種を考えている場合は事前に場所を教えてもらい、周辺の施設を調べておくことをオススメします。
社員寮や住み込みの体験談・口コミ
社員寮での生活を解説していきましたが、次にこれまで解説したおすすめの理由・やめとけの理由について、アンケートの回答をもとに口コミを紹介していきます。
社員寮や住み込みのおすすめ口コミ
まずは社員寮や住み込みのおすすめ理由についての口コミを紹介します。

短期間であれば、たしかに知らない場所に行ってみると意外と良い一面が見えたり、その場所の名所に行ってみたりと旅行などが好きな人にはとても良いと思います。
また、期間を決めておくと寮生活が自分に合わなかった時、ずっとこの生活ではないと思うと気が軽くなる気がします。

仕事が終わり、そこからご飯を作るのは本当に大変ですよね。
でも外食やコンビニ、出前などを頼むと毎日の出費が多く、その生活になれてしまうと食事を買うことに慣れてしまって中々抜け出せません。
ですが、社員寮に食事付きのサービスがあれば仕事が終わる時間に合わせて食事を作ってくれる人がいるので、すぐに食べることができるし、コンビニや出前などよりも安価で食事することができます。

一般的な社員だと通勤時間は平均すると往復1時間20分という結果が出ており、毎日就業時間に加えてそれくらいの時間を無駄にしてしまっているということです。
就業時間8時間+休憩1時間+通勤時間1時間=毎日10時間は拘束時間と言っても過言ではありません。
社員寮の場合は職場が近場な所が多数であり、遠くても片道15分程度の通勤時間で済むため、その分睡眠時間を増やしたりすることも可能です。
また、浮いた時間で朝食が食べれる時間ができたり、散歩をするなど今まで時間がなくて出来なかったことにも挑戦できそうですね。

1人暮らしの場合は不動産屋に行き、条件を伝え、数件内見に行き、その後契約。
その後もガスや電気などの契約も必要になってきます。
全ての作業が終わるのは1~3か月くらいかかることもあります。
ですが、社員寮の場合は採用が決まった段階で住む場所はほぼ決まり、ガス、電気などの余分な契約手続きなども不要になりますので、時間も費用も大幅に節約できそうです。

新入社員の場合、例えば手取り20万円だとしたら、1人暮らしの場合だと家賃や光熱費、食費などを合わせると月の平均10万円ほどになります。
ですが、社員寮や住み込みの場合、寮の補助内容にもよりますが、家賃や光熱費、食費などは平均6万円ほどになります。
また、不動産契約などの初期費用は社員寮の場合にはかからないので、1人暮らしよりも新生活を始めるための費用を大幅に節約できます。その分貯金や好きなことにお金を使えるのはうれしいでしょう。
社員寮や住み込みのやめとけ口コミ
続いては、社員寮や住み込みで働くのはやめといた方がよい口コミの紹介です。

社員寮が相部屋だとすぐ横で人が寝ていることもあります。
いびきや寝言など寝ていると無意識に出てしまう音にストレスを感じる人は気になって眠れないかもしれません。
お互い気を使って生活する必要はありますが、上司や先輩などと同じ部屋だと気を使ってくれないこともあると思います。
また、生活時間のずれなどで夜更かししている人と、していない人では寝る時間も異なり、静かな空間を作ることは中々難しいこともあります。
なので、寝る時に静かな環境でないとしっかり睡眠ができないという人は応募する際に部屋のタイプや隣人との距離感について確認しておいた方がよさそうですね。

1人暮らしの場合、トイレやお風呂など好きなタイミングで利用することができますが、社員寮の場合はトイレやお風呂、電子レンジやキッチンのガスコンロなどを複数人で利用するケースが多く、利用するタイミングが被ってしまい、使用できないことがあります。
その日に何か予定がなければ良いのですが、出かける予定や急ぎでお風呂に入りたいなど、時間が限られている中でタイミングが被ってしまうと予定に遅れてしまうことだってあるかもしれません。
社員寮がマンションタイプであれば、基本的に1人暮らしとあまり変わらない生活なので、お風呂やトイレなども自分のタイミングで利用できます。

普通に暮らしている場合は休日に出かける際に気兼ねなく出かけられるものですが、社員寮の場合は寮にいる上司にどこに出かけるか聞かれたり、場合によっては上司がついてくるなんてこともあるのです。
せっかく自分1人の時間を外で楽しもうと考えている人にとっては最悪でしょう。
出かける際に
「市役所にいってきます!」
「友達が近くまで来てるらしいので会いに行ってきます!」
など上司がついてこれなさそうな当たり障りのないような理由を考えておくとよいでしょう。

相部屋の場合は自分1人の空間というものがないため、荷物を置いておく場所も他の社員と同じ場所になります。貴重品などは鍵付きのロッカーなどにしっかりと保管することも大切です。
アドバイスの中には、本当に貴重な物やなくしたら困るものは実家に置いておくことをおすすめされていました。
寮生活に向いている人の特徴
ここまで、寮生活の実態について解説していきましたが、実際に住み込みで働く環境が自分に向いているのか
結論として何事もそこまで気にすることがない人が向いていると思います!
具体的に社員寮や住み込みが向いている人の特徴は下記になります。
- 人付き合いにストレスを感じない
- 周りに娯楽がなくても良い
- 住む場所にこだわりを強く持っていない
上記のポイントを気にしないで生活できる人は、社員寮や住み込みで働くことに向いているといっても良いでしょう。
それではそれぞれの特徴について具体的に解説していきます。
人付き合いにストレスを感じない
寮生活では基本的には同僚や先輩と一緒に生活することになるので、人付き合いが必ず発生します。
だからこそ「誰かと一緒にいることに抵抗が少ない人」や「人に何を言われても気にしない」「人とコミュニケーションを取ることが好きだ」という方は向いていると思います。
周りに娯楽がなくても良い
娯楽施設はストレス解消の場所になります。
「休日に寮に居るのが嫌」という方にも憩いの場となる重要な場所です。
しかし、寮の中でもゲームや趣味ができる人にとってはさほど重要ではありません。
ですが相部屋などの場合は周りに人がいる環境であるため、それでも寮の中でストレスを解消できるかは別問題になるかと思います。
なので、娯楽がなくても全く問題ないという方は寮での生活にストレスを感じにくいでしょう。
住む場所にこだわりを強く持っていない
住み込みで働く場合、自分で住む場所を決めることは難しいです。
ですから、寮の場所はどこでもよい、こだわりはないという人には住み込みでのお仕事は向いているでしょう。
職種によっては山奥や地方で住み込みで働くことも多く、アンケート回答の中では突然別の場所に移されることもあるそうです。
その上で荷物は最低限の物に抑えとくと移動の際、楽になると思います。
寮生活に向いていない人の特徴
次に寮生活に向いていない人の特徴についての解説をしていきますが、寮に入ってから後悔しないためにもしっかりと確認しておきましょう。
向いてない人の特徴としては
細かいことやプライバシーを大事にする人
上記のような人には社員寮や住み込みで働くことに苦痛を感じるケースが多いようです。
具体的には、社員寮や住み込みはやめといたほうが良い人の特徴として下記があります。
- 過度な人付き合いにストレスを感じる
- 周りの環境に娯楽が必要
- なるべく綺麗な環境に住みたい
上記のポイントについて、自分のこだわりを持っている人には寮生活は向いていないと言っても良いでしょう。
それではそれぞれの特徴について、詳しく解説していきます!
過度な人付き合いにストレスを感じる
おすすめできない理由として一番多かった理由として「人付き合い」が挙げられていましたが、それほど大きなストレスの原因になっているということです。
今まで、人間関係が原因で仕事を辞めてしまった人や極度に人のことを気にしてしまう方はそうでない人よりも人的要因にストレスを感じやすい傾向にあります。
寮では社員同士の距離間も近いので「1人の時間を大切にしたい」「プライベートな空間でしかリラックスができない」という人には寮生活はかなりつらい環境になるかもしれません。
周りの環境に娯楽が必要
休日や仕事を終えたあとの時間で何か娯楽を楽しみたいと思う方も多いと思いますが、寮によっては近くに娯楽施設がなかったり、寮のルールで友達を呼ぶことができず、休日を楽しむことができないこともあります。
周りの環境に娯楽が必要という人にとっては休日に何もすることがなく、ストレスが溜まり続けてしまう恐れもあります。
一度応募する前にゲームセンターやスパ、コンビニやスーパーなどが寮の近くにないか調べておくことをおすすめします。
なるべく綺麗な環境に住みたい
寮の多くはコスト削減のため、建て替えや内装工事なども行うことは少ないので、おのずと建物自体は古くなり、共有で使用している家電やトイレなどはどんなに掃除をしていても築年数によっては汚くなってきます。
綺麗好きの人や自分以外の人が使用しているものを使用するのに抵抗がある人にとっては中々耐えがたい環境だと思います。
対策としては
- あらかじめ築年数や部屋の雰囲気を確認しておく
- 自分が使う家電などはあらかじめ持っていった方が良い
- 家電、お風呂やトイレなどは共有のものを使用するのかどうか確認しておく
というアドバイスもあったので、気になる方は是非確認しておきましょう。
まとめ
本記事では社員寮での生活ではどんな人が向いていないのか紹介しましたが、あなたの性格やゆずれない条件に合わせてお仕事を見つけていただけると幸いです。
インターネット上では社員寮や住み込みでの仕事はやめとけという情報が多いような気がしますが、その多くの理由は人付き合いやプライバシーの確保ができないという内容が多いです。
しかし、今回アンケートを通しておすすめだと言っている人も多いことがわかり、その中には環境が整っていることやプライバシーが確保されている意見も多くあります。
アドバイスにも事前に間取りや寮のルール、部屋のタイプなどを確認してみることが大切だという意見も多数あり、対策をしっかりすれば自分に合った生活ができると思います。
年々、従業員が働きやすい環境作りに力を入れている企業も多く存在しているので、応募に迷っている人はもう少し良い条件があるかもしれないという可能性を捨てずに自分にあった条件で探してみてください。